ライブドアって今ほんとにアラモードà la mode(流行な)な話題ですよね。
流行といっちゃ失礼かもしれないけど、本当に日本では大騒ぎ。
日本で流通していた株の約30%がライブドア関連だったとかいう話もありますし、大騒ぎするのも無理はないですけれどね。株に無縁でよかった。
これだけ騒いでればフランスでもなんか記事になってるだろうと思ってgoogle.frで調べてみるとありました。
Le portail Internet japonais Livedoor soupçonné de manipulations de cours
http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3234,36-731552,0.html
ルモンドで、強制捜査を受けた翌日ぐらいの記事ですね。
Livedoorという言葉だけで143 000 件もヒットしちゃいましたからこれは十分フランスでも関心の高いことなんでしょうね。
こんなのもあります。
Scandale Livedoor (Japon) : d'autres malversations s'ajoutent
http://www.silicon.fr/getarticle.asp?ID=13417
これで目に留まったのが、スキャンダルという言葉。うん、これはまさにスキャンダルだよねーなんてうなづいてたら、隣で主人がおおースキャンダルかーってうなづく。
そうか、これはフランス語だったんだー。
なんて納得してお互いにうなづいてたと思った瞬間、主人がこう言ってのけた。
僕もやったことがあるよ、スキャンダル。
へ?なんで?ありえなあーい。
と感じたわけなのです。
で、この場合、なんで私がありえなーいと感じたかを分析するならば
スキャンダル=名誉を汚すような不祥事。金銭や異性などに関係した、よくないうわさ。醜聞。(by goo辞書:国語辞典)
そう、要するに汚されるような「名誉」ってものが、(多分)公的にある人じゃないとスキャンダル、起こせないって感覚がありますよね。
うちの主人はーフランスではちと有名(らしい)が、とりたてて政治家とかホリエモン並みに、公的な名誉をお持ちとも思えない。
で、ありえなーい、と感じたわけですな。妻として不適切な反応だったかも(笑)
続けて、
僕、フランステレコムでやったよ。スキャンダル。
で???となった私。スキャンダルって、そんなNTTとかフランステレコムとかでできるもんじゃないっしょ。多分、銀座の高級クラブとか、京都の一流料亭(もちろん一見さんお断り)とかそういうやつだよね。
で、あれれー?
これはーよくある 日仏同音異義語(つまり同じ言葉だけど違う意味ってこと)かしら、と思って、
そこで、やっと辞書を取り出してみた。
で、納得。
フランス語では スキャンダルって ただの大騒ぎ。別にフランステレコムで一介のパリジアンがやっても不思議のないものでした。
ちなみにこう使います。
ジェフェアンスカンダルシェフランステレコム
J'ai fait un scandale chez France Telecom.
発音はスキャンダルというよりスカンダルのほうが近い感じです。
で何やったのー?
だって、ある日勧められてつけかえたモデムが全然動作しないんだもん。
フランステレコムに行って、怒鳴ってやったよ。
ばかやろー。このモデム全然動かねぇじゃないか。
どーしてくれるんだよー。
挙句の果てに、モデムを窓口の人に放り投げて突っ返したそうな。
たしかに、こりゃスキャンダルですな... 。
(うちの主人、顔も物腰も穏やかなんですが、ちゃきっちゃきでバリッバリのパリジアンですんで、怒ると派手です(笑))
PS
辞書にはジェフェスカンダルJ'ai fait scandaleというんだと書いてありますが、主人は、いやアンunはいれるよ、と。どうも話し言葉としてはアンを入れるパターンが使われてるみたいです。
こんなふうに実際のフランス語と辞書のフランス語もずいぶん違うし、フランス人が思いきり間違って覚えていることも多い。
ついでにいえば、その間違ってる知識で、人に講釈するのも大好きなんですね(笑)
困ったもんです。
たとえばMonsieurムッシューの略称は、M.ですが主人はずいぶん長いことMr.と主張し続けてきました。とうとう私がMr.は間違いって書いてある辞書を見つけて示すと、やっとあきらめてくれました。ということでそんなもんです(笑)。
世のフランス語学習日本人サマ。我々のほうがよほどフランス政府的に正しいフランス語を知っておりますぞ(笑)。